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技術解説

風量測定

風量-静圧特性は「AMCA STANDARD 210に基づいたダブルチャンバー方式」で測定しております。
「JIS B 8330」に基づいた測定方法もありますが、風速の最も高い場所で測定するため2~3割高めの測定値となります。
従来のカタログにおいては、一部ピト一管による測定値を掲載しておりましたが、ダブルチャンバー方式での掲載に統一しております。

風量計算式

風量は次式で求められます。  
 

Q=AV Q:風量 (m3/min)            
A:ノズル断面積 πD2/4(m2)            
V:ノズル出口の平均風速
  V=2×9.8×g×△Pn/γ(m/sec)
γ:空気の比重(kg/m3) 
【20℃・1気圧時:γ=1.2】
g :重力加速度 9.8(m/sec2) 
△:Pn動圧(Pa)

風量測定機器説明

圧力損失とファン動作点

送風機で装置内を強制冷却した場合、その管路及び装置固有の抵抗をうけます。                
この抵抗は風速の2乗に比例する関係があり「管路抵抗=システムインピーダンス」と呼ばれております。                
風量-静圧特性曲線とシステムインピーダンスとの交点がファンの動作点となります。                
また、軸流ファンにおいては最大風量の半分あたりで使用した場合、不安定領域があり動作点が2箇所になる場合がありますので注意が必要です。  


【参考】 システムインピーダンス計算式

P=1/2・ξV2・ρ
 =1/2・ξ(Q/A)2・ρ
V =風速(m/s)
ρ=空気の密度(kg/m3)
ξ=管路固有の抵抗係数
A =管路の断面積(m2)
Q=風量(m3/S)

並列運転・直列運転  Parallel Operation and Series Operation

並列運転の場合

1台のファンで風量が不足する場合、2台並列に取付け運転すると風量は1台運転の時より2倍となります。
並列運転での注意点は、2台の中1台が回転停止してしまった場合、風の流れは運転中のファンから回転停止したファンへショートカットし逆流することがあります。
この場合、装置の内部温度を極端に上昇させてしまうので注意が必要です。
対策としましては異常回転検出センサ付ファンにする、もしくは別途、回転停止を知らせるアラームを設置することをお勧めします。

直列運転の場合

1台のファンで静圧(圧力)が不足する場合、2台直列に並べて取り付けると静圧は1台取付け時の約2倍になります。効率的な使用方法としては、筐体の吸込み口に1台、吐出し口に1台、それぞれ別々に取付けるほうがより効果的です。

※弊社製軸流ファンの中にはファンを直列に密着させて使用すると、羽根が干渉し回転しない場合がありますので、直列に使用する場合は2台のファンの間に3mm以上の隙間を設けるように、ワッシャ等を挟み込んでご使用ください。

風量の計算

装置を強制空冷するための風量(m3/min)は、内部熱源の発熱量を次式に当てはめることで次式より大体の目安をつけることができます。

必要風量の計算

Q=50HW/△T………(1) Q  =必要な風量(m3/min)
HW=熱源の発熱量(Kw)
△T =T2-T1
△=装置内の温度上昇値 △T=10℃とした場合
(1)式よりQ=5×HW(m3/min)

【例】 装置内発熱量HW=1kw、装置内の温度上昇値=10℃とすれば
    Q=5.0(m3/min)

ファンを選定するには、求めたQに負荷分を1.3から2.0倍することでカタログ上の
ファン最大風量となります。(装置内部密集度によって倍率を任意に決定します。)

Q1=5.0×1.3(m3/min)
    =6.5(m3/min)

騒音測定

音の強さはdB(デシベル)で表し、より人間の聴覚に近い周波数域帯で聴感補正したdB(A)を用いるのが一般的です。

騒音測定方法 Noise Measuring method

JIS B 8346に準拠し測定してみます。
1)軸流ファン  :吸込み口中心線上から1.5mのところで測定
2)シロッコファン:吸込み口中心線上から1.0mのところで測定
3)クロスファン  :吸込み口中央より1.0m、上方1.0mの位置で測定

合成騒音    Synthetic Noise

ファンを2台以上並列に使用した場合の合成騒音は、次式で求めることができます。
dB=10×log10(10dB1/10 + 10dB2/10 + 10dB3/10…)
【dB=求める合成騒音値(dB) dB1:ファン1の騒音値(dB) dB2:ファン2の騒音値(dB)】

距離と騒音との関係  Relationship  between Distance and  Noise

騒音は音源を中心とし球面状に伝播し、その距離のほぼ2乗に反比例で減衰していく性質をもっています。
よって次式の換算が成り立ち基準となる騒音値を計算で求めることができます。

【dB=dBo + 10Log10(lo/l)2】 dB :距離l時の騒音換算値(dB)
dBo:距離lo時の基準騒音値(dB)
lo:基準距離
l  :換算したい距離

※上記で求めた値は、目安レベルのものなので正確に測定した値とは異なる場合があります。

ファンの寿命

寿命の定義は、回転停止を以って寿命としています。
寿命となる判断基準は【1】回転速度の低下【2】電流値の増加【3】回転音の増加【4】回転停止と4つに
大別することができますが、初期値との比較が困難なため弊社においては目視で判断できる「回転停止を以って寿命」と定義しています。

弊社のファン期待寿命を下記に示します。
1)軸流ファン  金属羽根製ファン(  60~160サイズ):周囲温度60℃、連続運転にて、50,000時間(残存率90%として)
樹脂羽根製ファン(  80~150サイズ):周囲温度60℃、連続運転にて、50,000時間(残存率90%として)
2)クロスファン 周囲温度40℃、連続運転にて20,000時間(残存率90%として)

モータの保護装置

ファンが通電中に回転をロックされた場合、コイルの温度が異常上昇するので、その時に焼損を防止する方法が必要です。
 

1)インピーダンスプロテクト方式 ロックした時の入力電流を抑える事によって、ロックされても規定の温度以上には上がらないようにしてあります。
これは、巻き線のインピーダンス(交流抵抗)を高くして温度上昇を抑える事ができます。
2)サーマルプロテクト方式 モータがロックした時、コイル温度が焼損温度以下で遮断するサーマルプロテクタを内部に配置した方式です。当社製の場合、サーマルプロテクタは動作温度140℃のものを標準として使用しています。

モータの絶縁階級

ファンモータは、巻き線の絶縁階級により次の6種類に分類され、巻き線の最高温度及び温度上昇限度は次の通りです。

絶縁の種類 許容最高温度【℃】
A種絶縁 105
E種絶縁 120
B種絶縁 130
F種絶縁 155
H種絶縁 180

防水

IPはIngress Protectionの略で電気製品の本体が、異物の侵入を防ぐ等級を示します。

IP(第2数字記号)  X (第1数字記号) 7(文字記号)

第1数字:固形異物の侵入に対する保護の度合い

IPコード 機器保護の定義 人体保護の定義
- 保護なし 保護なし
1X 50mmより大きな固形物に対して保護している物 手の甲
2X 12mmより大きな固形物に対して保護している物
3X 2.5mmより大きな固形物に対して保護している物 工具
4X 1mmより大きな固形物に対して保護している物 ワイヤ
5X 粉塵保護 ワイヤ
6X 防塵 ワイヤ

第2数字:固形異物の侵入に対する保護の度合い

IPコード 保護等級の定義 定義
- 無保護 保護なし
1X 防滴形 1 鉛直に落下する水滴に対して保護されている。
2X 防滴形 2 エンクロージャを15°まで傾斜させて場合に、鉛直に落下する水滴に対して保護されている。
3X 防雨形 噴霧水に対して保護されている。
4X 防まつ形 はねかけ水に対して保護されている。
5X 防噴流形 噴射水に対して保護されている。
6X 防波浪形 強力噴射水に対して保護されている。
7X 防浸型 水中への一時的な没入に対して保護されている。
8X 水中形 水中への連続投入に対して保護されている。

結線図

軸流ファン

・コンデンサモータ用のコンデンサは付属していません。別途お手配くださいますようお願い申し上げます。
・コンデンサの定格電圧は、ファンモータの定格電圧が100V用では250WV以上、200Vでは450WV以上のものをご使用ください。
・三相型は1相を入れ替えますと逆転し、風方向が逆になります。結線後に通電して風方向をご確認する事をお薦めします。
・逆転した場合の性能は、カタログの数値と異なります。

結線色

くまとり形・・・100, 115, 120V:黒色   200, 220, 230V:灰色
コンデンサ形・・・(1)灰 (2)黒 (3)青
三相型
吐き出し型・・・U相:赤 V相:白 W相:黒
吸い込み型・・・U相:赤 V相:黒 W相:白

クロスファン

・コンデンサ形にはコンデンサが標準的に付属されています。

結線色

回転方向 共通
A回転(CCW)
B回転(CW)